INTERVIEW : Glen E. Friedman

Chapter 3.

陽:ちょうどヴェーガンについても聴きたかったんだ。
G:動物を食う必要なんかない。昔の日本人の食生活は良くて、戦前のガンの発生率は低かった。だが今の日本人はハンバーガーを良く食う。まともなアメリカ人はハンバーガーなんか食わないのにね。タバコもすわないし。体に悪いなんてことはわかってるのに大統領は金のために肉食を奨励してるんだ。奴は食肉産業に雇われてるようなもんさ。
考えてもみろよ。ハンバーガーを1ポンド作るのに、10ポンドの豆、10ポンドの穀物が必要なんだぞ。ハンバーガー1ポンド分で多くの人の飢えを癒せるんだ。それでも肉が食いたいってのはどん欲な利己主義だよ。
ベジタリアンになるには人それぞれ理由がある。動物愛護や健康のためにやる人もいるけど俺は自然環境を考えてやってる。俺は地球上の自然をこれ以上壊したくないんだ。10ポンドの豆に1ポンドの肉。無駄が多すぎるよ。

G:日本人はアメリカのことを面白い、良い国だと思ってるみたいだけど、邪悪なことだらけだ。でも日本人は、上っ面のところだけしかピックアップしないんだ。パンク、ハードコア、スケート…。よい文化もたくさんある。でもそれがどういう背景の上に成り立っているかを考えないでうわべのファッションばかりを取り込む傾向にある。本当はもっと深いものなのに。

陽:それは僕も痛感してることなんだ。
G:本来日本の食生活は本当に良いものだった。例えば、一週間に一匹の魚を食べるとか…それはOKなことさ。俺は食わないけど。医学的には良いことだ。でも豆腐や豆料理、野菜、米の食文化は素晴らしいよ。今のキッズは肌は荒れてるし、デブだし。
 ミルクを飲むってことについて。牛の母乳だぜ。あれは人間じゃなくて、牛の赤ちゃんのためにあるものだ。人間以外で他の動物の母乳を飲む動物なんていないよ。人間にはママのミルクがあるんだ。初めて人が母乳を離れて牛乳を飲んで何をするかっていうと、吐き出すんだ。赤ん坊はみんな吐き出して、徐々に慣れていく。つまり体に良くないものが馴染んでいくんだ。特にアジア人、アフリカ人は慣れるのに時間がかかる。なぜそういう症状が出るかというと、本来それはすべきことじゃないからだよ。牛乳もチーズも自分のためにあるんじゃないんだ。ガンをはじめとしたありとあらゆる病気を生み出す可能性があるんだ。これに関しては科学的にも立証されている。だが卵やミルク、チーズを作っている企業は人々にこんなこを知られたくないんだ。

俺は生活していく上で全てにおいてパーフェクトではないけれど自分で考えて自分のやれると思ったことをやる。皆のためのより良い地球をつくるためにだ。最低限のものだけを自然から受け取る。ほんのすこしではあるけど自然を守ることができる。もしそれをより多くの人がやれば、公害、資源の浪費、貪欲をなくすことができる。体制は俺達に酒を飲ませ、タバコを吸わせ、パーティにうつつを抜かし、スポーツに熱狂させることで現実から目を遠ざけるように仕向けている。必要なのは考えることだ。そして世界を変えること。企業に与えられた現実なんかそっくり奴等にお返しすればいい。

陽:自然保護団体に所属しているって聞いたけど、実際にどういう活動をしてるの?
G:確かにその手のグループを支援しているし、イベントにも参加している。でも、全面的に支持してるわけじゃない。それらのプロパガンダのために写真を撮ろうとも思っていない。

陽:現在のような思想に至ったのはいつごろ?
G:友達がベジタリアンに関する本をくれたんだ。12年前かな。
目からウロコが落ちたよ。その前の年にマルクスを読んだ。それがきっかけだ。その前はしょっちゅうビッグマックとか食ってたよ。それは俺が目覚めてなかったらだ。
陽:写真もその影響を受けた?
G:いや、でも自分が何をすべきかはっきりした。
今はあまり写真を撮ってないが、生計は写真で立ててる。
陽:写真だけで?
G:うん。写真集や、ほかにはレコードのプロデュースが1枚だけ(sucidal tendencies 1st.)。
陽:これからのの具体的な活動を教えてください。
G:写真集"THE IDEALIST-IN MY EYES 2O YEARS"を出す。今までとは違ったイメージになるよ。俺は写真家としてできるこをする。GREEN PEACEのように海に出て戦わないけど、俺の写真を見て、考えて欲しい。何で俺がこう考えるようになったかってね。みんなも自分のできるこをやって欲しいと訴えたいのさ。

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